家のネットワーク環境をあれこれ検討していたところ、中古ネットワーク機器のコストパフォーマンスいいよと聞いて中古ネットワーク機器で揃えてみることにしました。
ネットワーク構成図
インターネット回線
フレッツ光クロスを契約できたのでチャレンジしてみました。
ISP
ぷらら光メイト(光クロス)です。当初は ASAHI ネットの予定だったのですが、レンタルルータのオプションが必須ということでやめました。 ぷららは IPoE 方式が OCN バーチャルコネクトなので色々と問題があるのですが、安さに負けました。
ルーター
情報分電盤が宅内の果てにあるので、ここに無線ルーターを置くと通信の弱い場所ができてしまいます。そこで有線ルーターを置くことにしました。同僚から NEC UNIVERGE IX2215 いいぞ、とうかがったのと、その方も IX2215 へ乗り換えを検討しているとのことだったのでヤフオクで2台セットのものを共同で購入しました。 最大2Gbps のIPv4基本性能 1000BASE-T (訂正: 2023/03/14)とのことで光クロスの性能を使いきれないのですが、中古で送料込み ¥6,000 ほどで手に入る価格が魅力です。大きさは A4 と同じなので A4 の紙で設置イメージをつかめます。
UNIVERGE IX2215 : UNIVERGE IXシリーズ | NEC
シリアルコンソールケーブル
設定にはシリアルコンソールケーブルが必要になります。シリアルコンソールケーブルは FTDI のチップのが問題が少なそうなのでチップを基準に選びました。
設定
NEC のサイトに UNIVERGE の設定例が載っているのですが落とし穴がありました。ぷらら光メイト(光クロス)は OCN バーチャルコネクトを利用していて(サポートに問い合わせて確認をとりました)、光クロスには執筆現在(2023/03/13)ひかり電話をつけられないので OCN バーチャルコネクトの動的 IP、ひかり電話なしの設定を参考にするのが正しいように思えますがこれでは接続できません。
UNIVERGE で OCN バーチャルコネクトの接続状況は show map-e status
でみられます。ONU と接続後からしばらく経ってもこのコマンドで表示される status が waiting だったため何かおかしいのがわかり、map-e のデバッグログを確認しました。確認のためにログを有効化する必要があります。コンフィグモードに入り、logging を有効化しつつ map-e 関連のログだけログレベルを debug へ変えます:
IX2215# enable-config IX2215(config)# logging buffered IX2215(config)# logging subsystem mape debug
これでログが記録されるようになったので show logging
でログを確認します:
IX2215(config)# show logging ...
すると IP が取れていないことがわかりました。NEC の設定ガイドにある OCNバーチャルコネクトの動的IP、ひかり電話なしの WAN 側の IP 取得の設定を抜粋します:
ipv6 dhcp client-profile dhcpv6-cl information-request option-request dns-servers ! ... interface GigaEthernet0.0 no ip address ipv6 enable ipv6 dhcp client dhcpv6-cl ipv6 nd proxy GigaEthernet1.0 no shutdown
Router Advertisement で IPv6 アドレスをもらう設定になっているのですが、どうやらこれだと IP をもらえないようです。サポートに IP もらえないんだけどと連絡しても「ルーターのことはわからん、対応ルーターなら配線するだけで繋がるはず」と言われてしまいます。技術情報をまったく教えてもらえなかったのでダメもとで色々試したところ、DHCPv6-PD だと IP をもらえることがわかりました(追記2023/03/14: 「フレッツ 光クロス」は、ルーターをレンタルしなくてもサービスを利用できますか。 で DHCPv6-PD と明記されていました):
ipv6 dhcp client-profile dhcpv6-cl option-request dns-servers ia-pd subscriber GigaEthernet1.0 ::/64 eui-64 ! ... interface GigaEthernet0.0 no ip address ipv6 enable ipv6 dhcp client dhcpv6-cl no shutdown
つまり、どうやらぷらら光メイト(光クロス)は DHCPv6-PD で IP の払い出しをしているようなのです。ここで半日ほど溶かしました。
うまく接続できた設定を貼っておきます。
宅内配線
CAT6A の配線です。お高かった。。。
スイッチ
引き渡し当初から設置されていたスイッチです。Buffalo LSW6-GT-8NS なのですが、こいつ 1Gbps までしか出せないんですよね。。。せっかく UNIVERGE が 2Gbps 出せるのにもったいない。。。ということでいつかこいつを置き換えます。速度が必要なケーブルだけ IX2215 の GE2 に繋ぐのが ¥0 でできるので有力です。 1000BASE-T (訂正: 2023/03/14)なので IX2215 ではなく IX2310 あたりが安く流れてくるようになったら置き換えるかな〜という感じです。
LSW6-GT-8NS/BK : スイッチングハブ | バッファロー
アクセスポイント
前述の通りルーターに無線機能を持たせない方針なので、アクセスポイントを1Fと2Fの中心に設置することにしました。こちらも中古で手に入るものを探したところ、ヤフオクで電源アダプタつき(重要)の Cisco WAP150 が2台で送料込み ¥8,000 とのことだったのでこれを落札しました。
802.11ac wave 1 に対応しているのでそこそこの速度が出ます(wave2 だともっと速度が出るんですけどお高い)。WAP150 は高速ローミングにも対応しているのですが、1F から 2F の移動時の再認証による速度低下は気にならないと思ったので使っていません。
SSID は以下のように 1F と 2F で揃えて設定します。ローミングに対応している端末なら自動で電波の強い方に繋ぎ直してくれるのでこれで十分です:
- WAP150 1F
- 2.4GHz: hoge
- 5.0GHz: fuga
- WAP150 2F
- 2.4GHz: hoge
- 5.0GHz: fuga
実測
この環境でスイッチ下の有線で接続している PC から速度を実測してみました。
おそらく Buffalo のスイッチで律速している気がしますね。時間をとって配線変えてチャレンジしてみたいと思います。(追記2023/03/14: IX2215 で律速のようです)
電気代について(追記: 2023/03/15)
IX2215 と WAP150 x2 の消費電力量はピークで 33W(= IX2215 14W + WAP150 9.5W x 2)、スマート分電盤による実測で 15Wh ほどでした。